『はじまりの木』朗読会イベントレポート
『true tears』『花咲くいろは』『サクラクエスト』など数々の名作を産み出してきたアニメ制作会社P.A.WORKS代表の堀川憲司さんが、初の絵本制作に挑んだ『はじまりの木』・・・その出版を記念して、2019年10月26日(土)に桜クリエ・多目的ホールにて行われた声優・能登麻美子さんによる朗読会と、能登さん・原案の堀川さん・そして絵本のおはなしと絵を担当されたごみたこずえさんによるトークショーの模様をお届けします。
【『はじまりの木』朗読】
イベントのはじまりは、能登さんによる『はじまりの木』の朗読・・・ピンライトに照らされた能登さんが後ろのスクリーンに映し出される絵本のイラストやBGMに合わせて、絵本の世界に声で命を吹き込んでいきます。
絵本の朗読と聞いて読み聞かせのようなイメージをしていた参加者にとっては、作中に登場するキャラクターそれぞれが違った個性を持つ演技に驚きつつも圧倒され、作品の世界に引き込まれていきました。
プロの声優さんによる朗読を、生で体感した会場は大きな拍手で包まれました。
【トークショー】
続いての、ゲスト3名によるトークショーでは、物語への感想や能登さんの朗読に対する感服っぷりに加え、絵本ができるまでの経緯について、そして堀川さんがこの日のためだけに書き下ろした『桜の王国』についてなど、ここでしか聞けない話をたっぷり語っていただきました。
ごみたさんは、機械系の研究職・エンジニアを経てイラストレーター・絵本作家になられた経歴をお持ちで、一見すると異色の転身のように感じますが、いずれのお仕事についてもストーリー(仮説や物語)を描いて創造するということが共通点であり、自分にとっては一貫しているとおっしゃっていたのが印象的でした。堀川さんもこの点について“想像”と“創造”という表現で絵本に取り入れたことを語り、同時にこの物語で伝えたかった大切なテーマとの合致をみて、どんどん構想が広がり、内容も深くなっていったとおっしゃっていました。
なお、堀川さんの“想像”と“創造”が広がりすぎて絵やお話にも次々修正が入ってしまい、さすがのごみたさんも『さすがにもうご勘弁を』と白旗をあげたとか・・・アニメ作りにも共通するこだわりを見た思いがしました。
【特別朗読『桜の王国』】
アニメ『サクラクエスト』登場人物の語り口調を再現した朗読やアドリブに、思わず笑いが起こるなど、ファンにとってうれしい演出が散りばめられた内容に、朗読後、会場からはしばらく拍手が鳴りやみませんでした。
2作品合わせて1時間以上という長時間の朗読をおひとりで披露していただいた能登さん自ら、続編と次なる朗読イベントへの期待を語ってくださり、それを受けた堀川さんも安心された様子で、次の物語への意欲を語っていました。
ゲストそれぞれが物語の今後への期待を込めて、盛況のうちにイベントは幕を閉じました。当日足を運んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
出演者
堀川憲司:「はじまりの木」原案、P.A.WORKS代表
ごみたこずえ:「はじまりの木」作者、絵本作家
能登麻美子:声優
レポート作成
竹中泳実(PARUS)
★絵本『はじまりの木』は桜クリエショップで販売しているほか、以下のサイトでも通販を行なっています。
https://paworksshop.jp/shopdetail/000000000231/
★『桜ヶ池ファミリアプロジェクト』クラウドファンディングページ
https://readyfor.jp/projects/sakuragaike-familia
★『桜ヶ池ファミリアプロジェクト』公式Twitter
https://twitter.com/sakuragaike_f